日本のミネラルウォーターとヨーロッパのミネラルウォーターは、中身が違います。
日本のミネラルウォーター類は、食品衛生法において、水のみを原料とする清涼飲料水のことと決められています。
このミネラルウォーター類は、4種類に分類されています。
ナチュラルウォーター・ナチュラルミネラルウォーター・ミネラルウォーター・ボトルドウォーターです。
ナチュラルという名前がついている水は、地下水を無調整で、沈殿・ろ過・殺菌のみして販売している水です。
このうちミネラル分が一定基準より少ない水が、ナチュラルウォーター。
このナチュラルウォーターのうち、
地表から浸透し、地下を移動中又は地下に滞留中に地層中の無機塩類が溶解して鉱化された地下水を原水としたものは、
「ナチュラルミネラルウォーター」ということになります。
ヨーロッパでは、雨水が山に振り地下水になった後飲み水なる前に、
高い所から低い所まで長い距離をゆっくり流れるために、飲水にミネラル分が多く含まれる傾向があります。
一方日本の場合は、雨水が山に降った後地下水として採取するまでの距離が短く、
高度の差が大きく素早く流れてしまう傾向にあります。
それでヨーロッパに比べて日本のミネラルウォーターのミネラル成分は少ない傾向にあります。
これがヨーロッパのミネラルウォーターは硬水が多く、日本のミネラルウォーターは、軟水が多い理由です。
極端な話ですが、地下を移動中又は地下に滞留中した地下水ならばミネラルがほとんど入っていなくても、
日本においてはミネラルウォーターとして販売可能です。
しっかりしたミネラルウォーターのボトルには、硬度が記載されていますが、
私は、正直に硬度0と記載されているミネラルウォ―タ―を見たことがあります。
ミネラル成分は、カルシウムとマグネシウムだけではないので、日本においては硬度0のミネラルウォ―タ―が存在します。
ところで硬水と軟水の違いですが、水のカルシウムイオンとマグネシウムイオンの含有量を「硬度」といいます。
水の硬度には計算式があります。
(硬度(mg/L)=カルシウム(mg/L)×2.5 +マグネシウム(mg/L) × 4.1)です。
WHO(世界保健機関)の基準では、硬度が0~60mg/l 未満を「軟水」、60~120mg/l 未満を「中程度の軟水」、120~180mg/l 未満を「硬水」、180mg/l以上を「非常な硬水」といいます。
日本においては一般的には、硬度0~100mg/lを軟水、101~300mg/lを中硬水、301mg/l以上を硬水に分けられています。
一般的に軟水は口当たりが軽く、和食の適していて、
硬水はしっかりした飲みごたえがあり、西洋料理に向いています。
和食は、世界に冠たる健康食ですので、和食中心の食生活は、おすすめです。
ですから和食と相性のよい適度な硬度の軟水が、日本人には適していると言えます。
つまり総合的にみると日本で販売されているナチュラルミネラルウォーターは、
“健康維持のために1日1リットル前後飲むための水”としては、安全性はかなりあるが、
ちょっとミネラルが少なめで、その割には高価であるということになります。
それでミネラルウォーターをより安く飲みたいというニーズにこたえて、
世の中にはたくさんのミネラルウォータサーバーが出回っています。
しかしこのミネラルウォータサーバーの中には、大きな問題をもっている商品があるんです。