ドクター関口のちょっとセクシーな女子会ブログ

女性医療クリニックLUNAグループ理事長のプログです。健康ネタ、マンガネタバレ、旅行ネタ、歌舞伎ネタが豊富です。

ドクター関口の下ネタトリビア(12)9価HPVワクチン(ガーダシル9)を、息子に打って、 モテる男にするというアイデア

女性医療クリニックLUNA 横浜元町で、
日本ではまだ医師個人輸入でしか供給されていない
9価HPVワクチン(ガーダシル9)を提供することを決定しました。

私は、間質性膀胱炎患者の治療の必要性から、
慢性疼痛症の治療を学び、現在線維筋痛症の治療もしています。
それで日本線維筋痛症学会にも所属しています。

日本線維筋痛症学会は、
世界に先がけてHANS症候群
(ヒト・パピローマウィルス・ワクチン関連神経免疫異常症候群)
の警告を行いました。

HANS症候群が、最初に報告されたのは日本ですが、
その後世界的にも発症の報告がされており、
HANS症候群は、スモン病
(1970年代に起こった下痢止めキノホルムによって起こる亜急性脊髄視神経症)と
同様の薬害であるとまで言い切っています。

ここまで極端な意見を発信する背景には、
原因不明の神経障害、HANS症候群の患者のうち、
もっとも重症な患者群を最初に診て、さらに現在も診療しているのが、
線維筋痛症患者を診療している医師であるということがあります。
確かに確率は低いですが、
HPVワクチンの投与によって重篤な不可逆性の神経障害が起こることがあります。

一方私は、女性医療に関わって20年、
自分でいうのも何ですが、女性医療に関してはかなり造詣が深いと自負しています。
こちらの立場から言えば、
先進国でHPVワクチン接種が極端に遅れているのは日本のみで、
少なくとも女性医療界では数十年後の日本は、
世界中でだた一つの子宮頸がんの患者が存在する東洋の奇国になってしまうと騒がれています。

さらにHPVが関与する癌は子宮頸がんだけではなく、
若年性の咽頭がん肛門がんの発症にも、HPVが関与していることが明らかになっています。
さらに予防できるHPVの数はどんどん増加して、
9価HPVワクチン(ガーダシル9)では、
子宮頸がん喉頭がん肛門がんの予防だけでなく、
尖圭コンジローマという難治性の性行為感染症の予防もできるようになってきました。
そのため先進国の高所得の家庭では、娘だけでなく息子にも接種させるようになってきています。

この大きな2つの流れの中に身を置いてみて私が出した結論は、
ワクチンの接種は、個人の選択に任せるしかないということです。
つまりワクチンを打つのも、打たないのも、
情報を得た個人が自己決定して行うのがいいと思うのです。

そう考えてみると日本の現状は、
最新のHPVワクチンを打つという選択肢を選択できる窓口が、まだまだ少ないと思います。
それでガーダシル9の、自由診療による接種を開始したのです。
日本人は、あえてリスクを取らないことで生き残ってきた歴史が長い、本当に保守的な民族です。
それはそれで素晴らしいと感じていますが、
しかし情報スピードが速くなった現在、“リスクを取らないリスク”もでてきていると思います。
つまり9価HPVワクチンを打たないことでHANS症候群にはならなかったが、
現代では避けれたはずの子宮頸がん・喉頭がん・肛門がんや
尖圭コンジローマになってしまうリスクがあるんです。

ところでHANS症候群にもならず
子宮頸がん・喉頭がん・肛門がんや尖圭コンジローマにならないためには、どうすればいいか? 
簡単です。

セックスしなければいいんです。

でも人間が哺乳動物である以上、生殖はセックスで行いますので、これは無理です。
童貞・処女で結婚し、一生同一パートナーとしかセックスしない。
これもいい案です。
しかし自分は、貞節を守っても、パートナーに貞節を完璧に守らせることができません。
なぜならパートナーは、自分ではなく別の人間だからです。

HANS症候群にもなりにくいHPVワクチンの打ち方はある
と考えられています。
女性ホルモンの分泌が不規則で、
それによる精神状態のアップダウンも激しい若年期を避けて、
接種年齢を18歳以上くらいにするという考え方です。

なぜかと申しますと、
HANS症候群の類縁疾患である線維筋痛症は、脳の病気であると考えられていて、
発症には、脳内ホルモンのバランスの悪さが関与していると考えられているからです。

私は、脳内ホルモンのセロトニンやアドレナリンがちょっと低下すると、
うつ病になる前に線維筋痛症になる人がいるんだろうなーと思っています。
(脳内のセロトニンやアドレナリンを増やす薬が、
線維筋痛症の治療薬として現在認可されています。)

思春期や更年期は、線維筋痛症になりやすいのですが、
これは女性ホルモンの分泌が不規則で不定期だからだと考えられます。
なぜならば、低容量ピルやホルモン補充(HRT)を行うと痛みが緩和するからです。
しかしそうするとワクチンの効果を最大限に上げるためには、
18歳までセックス禁止がベストということになります。

現代の若者の性行動を考えると、これも非現実的です。
それでこれからは私の提案なんですが、

○自分の人生を返りみて、自分の処女喪失年齢が遅かった母親は、
 娘には高校卒業くらいにHPVワクチンを接種させる。

○一方自分が中学生の時からセックスしていた覚えのある母親は、
 娘が、中学1-2年にHPVワクチンを接種させる

というアイデアはどうでしょうか?
性行動が盛んかどうかは文化の影響もありますが、
テストステロン(男性ホルモン)の血中濃度も関与していると言われています。

ぶっちゃけた話、母がセックス好きなら子供もセックス好き、
母がセックス嫌いなら子供もセックスが嫌いな確率が高いと予想されます。
(あくまでも確率の問題ですよ。)

さらに息子を“女にもてる男”にしたい親は、息子を説得して、
息子にHPVワクチンを接種するというのは、どうでしょうか?

テストステロン(男性ホルモン)の血中濃度は、男性は女性の10倍。
さらに血中濃度のアップダウンは、高齢男子にはあっても若年男子の場合はあまりありません。
テストステロンは、セロトニン、アドレナリンに次ぐ
重要な脳内ホルモンのドーパミンの濃度をあげる元気ホルモン。

若年女子に比べて、攻撃性が高い男子は多いでしょうが、
抑うつ的な男子は、女子よりもすくないはずです。

さらに女性にもてたいと切望する息子は、複数の女性とセックスしても、
決してパートナーの女性にHPVを移さない男になれるんですよ。

これは、女性に対する強力なセールスポイントになると思います。
モテモテまちがいなしです。

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