ドクター関口のちょっとセクシーな女子会ブログ

女性医療クリニックLUNAグループ理事長のプログです。健康ネタ、マンガネタバレ、旅行ネタ、歌舞伎ネタが豊富です。

第2次世界大戦物を思わず読んでしまう年齢の私

時々日経新聞などで第2次世界大戦物の広告がでていると
思わず買って読んでしまう私。

亡き父が、第2次世界大戦当時小学生だった世代である。
25歳と16歳の息子にその話をしても
まったく共感を得られないので最近は、話題にもしない。

今回も思わず買って
原稿の締め切りが数本あるのに、
読んでしまった本は
”不死身の特攻兵”
軍神はなぜ上官に反抗したかという本。

鴻上尚史氏のドキメンタリー。
特攻作戦なんてだいたい高校生の息子は知らないかもしれないが
第2次世界大戦の末期に日本で組織的に行われた自殺攻撃のことだ。

主人公の青年は、何度も特攻作戦を命じられるが、
そのたびに結局死なないで帰還して
最終的に生存して92歳当時に
作者のインタビューを受けている。

主人公の青年のすごいところは、
その都度、適切な判断と運の良さで生還するところだが、
さらに生還した後の上官のいじめにも耐えて生きるところがすごい。

今度こそ死んでこいといって
何度も特攻作戦に出撃されられるが
死なない。

最後のほうでは、あきらめられたり影ながら応援されたりする。
最終的には、フィリピンの山中で終戦を迎える。

この若者の話を中心に
鴻池氏が、特攻の真実に迫るんだが、
特攻させる側と特攻する側に分けて
破滅する組織の末期の様相が語られる。

人間は、状況や環境によって
加害者にも被害者にもなるのだが、
現在どちらの側に自分の心象が近くても
生きる参考にできる本であると思った。